北一条西二坊西入ル西大寺

aniyan
2011年6月16日

弊社が昨年暮れに、大和西大寺駅の南側から北側へ移転して半年ばかり過ぎました。

遷都祭にあわせた開発で様変わりがすすむ駅南側と違って、
弊社のある周辺は昔ながらに各戸が土地の所有権を主張して、
真っ直ぐ東西南北に抜けられない複雑な路地に面しています。

駅北側には百貨店や銀行、商店が多いのに、結構遠回りを余儀なくされます。

先日、平城京の頃と現代の周辺地図を照らし合わせる本があって、
弊社のあたりを見てみると、現在の弊社の位置は当時の西大寺の境内の北東の端にあたるところでした。
以前の事務所が旧・西大寺の境内の中にあるのは承知していましたが、
本堂の半鐘も聞こえないくらいに離れたにもかかわらず、まだ境内地だったとは
改めて旧・西大寺の大きさを感じ入りました。

平城京の頃の西大寺の北東角は欠けたようになっていて、
そこには正五位 曽祢連(そねむらじ)伊甘志という貴族のお役人の邸宅があったようです。

弊社の住所は京都風に言うと、「北一条西二坊西入ル西大寺」といったところです。

ちなみに、伊甘志さん宅と西大寺の間の道路が、なんと現在の弊社の事務所が面している、
このしちめんどくさい裏路地に推定されるようで、

そう考えるとこんな裏路地でも奈良時代から1,300年ずっとあると思えば、妙に感慨深くなってしまいました。

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