西大寺さん(6)

aniyan
2010年3月18日

本堂・文殊菩薩の脇侍、善財童子の像は、
1974年に書かれた灰谷健次郎の小説「兎の眼」で
主人公の女性小学校教師の小谷先生が休日に西大寺を訪ねる場面で
彼女が善財童子の目を兎の眼にたとえたことで、
当時大変多くの来訪者があったといわれています。
物語には釈迦如来像や境内の南側にある石仏群も登場しています。

 

小説「兎の眼」は兵庫県尼崎付近を舞台に
当時の障害をもった子供や、貧困生活者居住区に生きるひとたちと
学校・先生の交流を描いた作品です。

 

小説の舞台となった地域は、市民の生活水準も上がり
現在は綺麗に整備されて、貧困生活者居住区のようなエリアがどこにあったのか
まったく見当もつかないほどになっています。

 

この地域と西大寺さんが阪神なんば線で直通になったのも
善財童子が結んだ縁だったのかもしれません。

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